化学実験では様々な試薬を使用する。試薬によっては爆発性や有毒性を有したり、混合することにより危険性が発現されるものもある。そのため、使用する試薬の特徴を熟知した上で、実験に取り組まなければならない。
また、試薬は保存状態も大切である。保存方法によっては分解するものもあるので、十分に注意をする必要がある。試薬類は専用の薬品庫に分別して保存するのが良い。必要な量だけ実験室の薬品棚や防爆冷蔵庫などに保管するのも良い。なお、薬品棚などは転倒防止の措置をしておく。
一般的な注意事項
- 多めに試薬を取らない(必要な量だけはかりとる)
- 余分に取ってしまった試薬は元の試薬瓶には戻さない
- 揮発性試薬類は冷暗所に保存する
- 試薬の使用後は直ちにふたをする
- 光によって分解する試薬類は褐色瓶に入れて保存する
- 吸湿性試薬または潮解性試薬はデシケーター内で保存する
硫酸
硫酸の取扱い方法をリストにまとめた。
- デシケーター内で保存する
- 硫酸を水で希釈するときは必ず水中に硫酸を徐々に加える
- 使用する際は保護メガネ、保護手袋、白衣を必ず着用する
硫酸は吸湿性を有しているため、デシケーター内で保存するのが望ましい。
また、脱水作用や酸化作用が強く、水とは著しい発熱を伴って反応するため、硫酸を水で希釈するときは必ず水中に硫酸を徐々に加える。
水で希釈する際はかなり発熱するので、やけどなどには十分に注意する必要がある。
もう一度言うが、決して硫酸に水を加えてはならない。
また、沸騰などによる飛散や急激な発熱による器具の破損などの危険を伴うことがあるため、使用する際は保護メガネや保護手袋、白衣を必ず着用する必要がある。
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